運動パフォーマンスを高める「動的ストレッチ」とは。

トレーニング

運動前後にはそれぞれ適したストレッチというものがある。一般的に運動後のクールダウンには「静的ストレッチ」、運動前には「動的ストレッチ」が適していると言われている。これは、普段スポーツをしないという人にとっては意外と知らないことかもしれない。

動的ストレッチとはどのようなものなのだろうか。どのようなストレッチがあるのだろうか。詳しく解説していきたい。


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動的ストレッチとは

動的ストレッチとは、カラダをリズミカルに動かしながら、筋肉や関節を伸ばすストレッチ。筋肉の温度を上げ、関節の可動域を高めるとともに心拍数や血流量を増加させることができるストレッチだ。実際のスポーツに合わせた動きを取り入れることで、柔軟性を向上させるダイナミックストレッチと、反動をつけて行うバリスティックストレッチがある。学校で習う「ラジオ体操」やサッカーの現場でもよく取り入れられている「ブラジル体操」などが代表的だ。

ウォームアップには”動的ストレッチ”

一昔前まで、競技スポーツの現場でもウォームアップに「静的ストレッチ(スタティックストレッチ)」が多く取り入れられていた。静的ストレッチとは、一般的に「ストレッチ」と聞いて思い浮かべるような、一つの姿勢をキープして行うストレッチだ。しかし、この10年で多くの研究によってウォームアップには静的ストレッチよりも動的ストレッチの方が効果的だという結果が報告されている。

動けるカラダをつくる。

ウォーミングアップでは、最大限のパフォーマンスを発揮できるようにカラダを温め、心拍数や血流量を増やしながら、これから行う運動のイメージをつくることが大切だ。ウォームアップに動的ストレッチを組み込むことによってこれらを高めながら、関節可動域を広げることで「動けるカラダ」をつくることができる。

競技パフォーマンスを向上できる。

柔軟性は、静的柔軟性と動的柔軟性という2つの面から捉えることができる。静的柔軟性は「関節可動域」すなわちカラダの柔らかさを表し、動的柔軟性は「関節可動域における動きやすさ」すなわち運動のしなやかさを表す。競技能力を高めるには、この「動的柔軟性」を高めることが大切とされており、動的ストレッチによってこの「動的柔軟性」を高めることができる。

ケガのリスクを低減できる。

運動前に筋肉・関節の柔軟性を高めておくことで、動作がスムーズになり、カラダにかかる負担を軽減できる。筋肉の温度を上げておくことで、柔軟性が高まるため、足を捻ったり、筋肉が引き伸ばされるなどのトラブルに見舞われるリスクも低くなる。

筋トレ前におすすめの動的ストレッチ

1. 肩回し

  1. 両手を肩の上にくっつける。
  2. 円を描くように大きく5周前回し。
  3. 同様に大きく5周後ろ回し。
Point
  • 腕を広げるときに、肩甲骨がしっかりと寄せられていることを意識しながら行おう!
  • 座位でも立位でもOK

2. キャット&カウ

  1. 両手を肩幅に合わせて床につき、両膝は腰より低い位置に合わせて四つん這いになる。
  2. ゆっくり息を吐きながらおへそをのぞき込むようにして背中を丸める。
  3. この状態で6~10秒キープ
  4. 息を吸いながらゆっくり背中を反らし、目線は上に向ける。
  5. この状態で6~10秒キープ
Point
  • ストレッチ中は常に背中に集中させる。
  • 日常的に首や腰に痛みを抱えている方は無理をせず控えよう。

3. カラダ全体を伸ばす。

  1. 片膝を立て、両手を真っ直ぐ頭上に上げ重ねる。
  2. 息を吐きながら上半身をゆっくり真横に傾けて、6~10秒キープ
  3. 上半身を戻し、傾けた方向へひねり、6~10秒キープ
Point
  • 姿勢の良い状態を保ちながら行おう。
  • 体幹、太ももの前を意識しながら行うことが大切。

ランニング前におすすめの動的ストレッチ

1. 股関節回し

  1. 膝を真横に上げ、両手は腰に持っていく。
  2. 膝で大きく円を描くように、ぐるぐる回す。
Point
  • 股関節の可動域を広げることで、スムーズに脚を運ぶことができ、安定感ある走りができるようになる。
  • 股関節がしっかりと動いていることを意識しながら行おう!
  • バランスが取れない人は、壁に手を添えてバランスを取ってもOK

2. ウォーキング・ランジ

  1. 直立した状態で、両手を頭の後ろで組む。
  2. 片脚を前に踏み出し、同時にスクワットをするように両ヒザを曲げて、腰を落とす。
  3. 腰の位置を戻す。(アキレス腱のストレッチを行うときの体勢)
  4. もう片方の脚を前に踏み出す。
  5. 先ほどと同じように腰を落とす。
  6. これを左右5回ずつ繰り返す。
Point
  • 太ももやお尻に適度に刺激を入れることでパフォーマンスを高めることができる。
  • 太もも全体を意識しながら行おう!
  • 膝が前に出すぎないように、脚を大きく前に踏み出そう。

3. ニー・トゥ・エルボー

  1. 足を肩幅程度に開き、直立する。
  2. 右ヒジを左ヒザにつける。
  3. 左ヒジを右ヒザにつける。
Point
  • 体幹をひねり、刺激を入れることでランニング中も正しい姿勢をキープできるようになる。
  • ヒジとヒザをつけたときに、背中がきちんと丸まっているかを確認しながら、行おう!