足のセルフケアが大切な理由。アーチの崩れを予防・改善しよう!

ウェルネス

足は地面から最も近い部位であり、足から得られる情報によって、筋肉を発揮したり制御することができている。

しかし、足の本来の構造が崩れていたりすると、足から伝わる情報は通常とは異なる情報を伝えてしまい、全身の筋肉がアンバランス状態になってしまう。

そこで足の構造が崩れないようにするためには、日常生活から足をケアしておくことが大切だ。足のケアにはどのようなものがあるのだろうか。そもそも私たちの足はどのような構造になっているのだろうか。詳しく解説していきたい。

足の構造

私たちの足は、足の裏にある「アーチ構造」を保つことで、ランニングやジャンプ運動における着地時の衝撃の緩和や体重移動をスムーズにできている。このアーチの形成には、後脛骨筋(こうけいこつきん)や長・短腓骨筋、長母指屈筋、長指屈筋、母指内転筋などが関わっており、これらの筋肉が衰えるとアーチの崩れを招き、様々なトラブルを引き起こしてしまうのだ。足の裏には、3つのアーチがある。

外側縦アーチ

足の外側のライン、かかと~小指にかけて走行するアーチ。カラダが外側に傾いてしまうような人は、このアーチが機能しなくなっていることが多い。腓骨筋などのスネの筋肉が柔軟性を失うことでアーチが沈み込み、機能が失われてしまう。

内側縦アーチ

足の内側のライン、かかと~親指にかけて走るアーチ。いわゆる「土踏まず」。土踏まずがつぶれてしまうと、かかとの骨が倒れ込むような動きになることが多く、足への負担が大きくなる。後脛骨筋(こうけいこつきん)といったスネの筋肉が柔軟性をなくすとアーチが失われることが多い。

横アーチ

親指と小指にかけて横に広がるアーチ。このアーチがなくなると、足の幅が広がり、足部に体重がかかりすぎてしまう。外反母趾の原因にもなる。

代表的なアーチの崩れ

代表的なアーチの崩れには、アーチが潰れた状態になる「偏平足」や反対にアーチが高くなりすぎる「ハイアーチ」がある。アーチの崩れには先天的な要素も大きいが、足の筋力の低下や過去のケガ、靭帯のゆるみなどによって生じやすいとされている。

偏平足

偏平足とは、縦アーチが低下し、潰れた状態になっている足のこと。土踏まず部分のすき間がなくなってしまっている状態だ。偏平足の場合、脚が疲れやすくなったり、シンスプリント、足底腱膜炎、腰痛、膝痛などの故障を引き起こす原因となる。さらに、外反母趾や内反小趾をといった障害を招き、運動が困難になる場合もある。

ハイアーチ

ハイアーチとは、偏平足とは反対に、アーチが高くなりすぎている足のこと。土踏まず部分のすき間が高くなっている状態だ。ハイアーチの場合、足の剛性が高まり、柔軟性が低下することによって衝撃を抑えるクッション機能が低下し、偏平足と同様に、足底腱膜炎を引き起こしたり、足指の付け根付近にタコやマメができやすくなる。また、クッション機能が低下することによって疲労骨折につながりやすいともいわれている。

セルフケアで予防・改善しよう!

アーチの崩れが重症化する前に、自分に合った靴選びやオーダーメイドのインソール(中敷き)を選んだりすることで、予防・改善に役立てることもできるが、マッサージやストレッチ、トレーニングなどのセルフケアでも予防・改善できる。

通常、足は地面から最も近い場所にある部位であり、足から得られる情報によって筋肉を発揮したり制御することができている。足の裏をほぐしたり、鍛えたりすることによって、カラダのバランスが安定し、競技パフォーマンスを向上させたり、ケガを防ぐことにもつながる。足のセルフケアを習慣化し、足の機能を高めよう!

足のセルフケア

1. 足底筋のストレッチ①

  1. 立った状態で、右足を前に出す。
  2. 右足の指を軽くつかみ、腰を曲げて前屈する。
  3. その状態から掴んた足の指を引っ張る。
  4. 左足も同様に行う。
Point
  • 足の筋肉を伸ばすストレッチ
  • ハムストリングやふくらはぎが伸びてしまわないように、足の裏が伸びるのを意識して行おう。

2. 足底筋のストレッチ②

  1. 足をやや狭く前後に開き、アキレス腱のストレッチを行うときのような姿勢になる。
  2. 後ろにある足のかかとから土踏まずを床から浮かせて、伸ばしていく。
  3. 反対も同様に行う。
Point
  • 伸びている感じがしないという人は、壁や手すりなどを使って、よりつま先に重心をかけて行おう。

3. ゴルフボールを使った足裏マッサージ

  1. ゴルフボールを用意する。
  2. イスに座り、ゴルフボールの上に足を乗せる。
  3. 土踏まずのあたりを上下・左右にコロコロする。
  4. 足指の少し下あたりを左右にコロコロする。
  5. 反対の足も同様に行う。
Point
  • タオルやマットを敷いた上で行おうと滑らず、やりやすさ◎
  • お風呂上りなどカラダが温まった状態で行おうとより効果的。
  • やりすぎると、かえって足を痛めてしまうので注意しよう。

4. タオルギャザー

  1. 裸足になり、タオルを床に敷く。
  2. 足をタオルの端に乗せ、足の指を使って、タオルを手繰り寄せる。
  3. タオルを最後まで手繰り寄せたら、タオルを元に戻し、同様に繰り返す。
Point
  • 足の筋群を鍛えることができる。
  • 慣れてきたら、タオルの上に重りなどを置いて、負荷を高めて行おう!

5. カーフレイズ

  1. つま先を少し外側に向け、直立する。
  2. かかとを上げて、つま先立ちになる。
  3. かかとを下げて、元の位置に戻る。このときかかはつけない。
  4. これを繰り返す。
Point
  • ふくらはぎをメインに鍛えるトレーニングだが、足の裏に意識を向けることで、鍛えられる。
  • かかとを戻すときに、床につけてしまうと効率良く鍛えることができないので、かかとは床につけないように行おう。
  • その場でバランスを取るのが難しい人は、壁や手すりなどにつかまってもOK

参考文献

・回内足、回外足、偏平足、ハイアーチといった足部障害の矯正または成長期における予防インナーソックスの開発計画 慶應義塾大学 仰木 裕嗣、今村 健一郎、渡辺 俊 デサントスポーツ科学 Vol.30

・陸上競技の理論と実際 筑波大学 陸上競技研究室 DC1 佐藤 高嶺 2018年4月23日掲載