【筋肉の構造】運動するなら最低限知っておきたいこと。

ウェルネス

私たちが自分の意識で動かせる筋肉は、およそ400本もの筋肉があるとされている。

私たちはその筋肉を収縮させたり、弛緩させることによってカラダを自由に動かすことができているのだ。あらゆるスポーツにおいて結果を出すためには、自分のカラダについて最低限知っておくことが重要だ。

しかし、筋肉の機能や仕組みを理解し、スポーツに活かしている人は数少ない。今回は、「筋肉」について話していこう。

筋肉は大きく分けて3種類ある。

私たちの筋肉は、心臓壁を形成する「心筋」、内臓や血管壁をつくる「平滑筋」、カラダを動かす「骨格筋」の3種類がある。一般的に「筋肉」という場合には、この骨格筋のことを指し、トレーニングによって太くしたり強くしたりしていくことができる。

骨格筋が動くしくみ

私たちが腕を曲げたり、脚を伸ばしたり、カラダを自由に動かすことができるのは、脳から指令を受けた筋肉が収縮・弛緩することによって関節を動かし、体勢を保持できるためだ。

例えば、腕を曲げるときには上腕二頭筋(力こぶ)は収縮し、上腕三頭筋(二の腕)は弛緩する。反対に、腕を伸ばすときには、上腕三頭筋が収縮し、上腕二頭筋が弛緩するのだ。

筋肉は、1つ以上の骨をまたいで、両端が骨に付着している。カラダから近い付着部を「起始」といい、カラダから遠い付着部を「停止」という。この起始・停止部は、腱であることが多い。筋トレに詳しい人なら「起始停止」という言葉を聞いたことがあるかもしれないが、各筋肉の起始停止を知っておくことはストレッチやトレーニングを実践する上で重要だとされている。

筋繊維の種類

骨格筋は、線維状の細胞(筋繊維)からなっている。筋繊維はそのタイプの違いから遅筋(赤筋)と速筋(白筋)に分けることができ、速筋の中でもまた、中間型と速筋型に分けられる。

遅筋(赤筋)

収縮速度の遅い遅筋は、酸素を使いながら長時間収縮でき、長く継続できる有酸素運動などに適している。マラソンや水泳などのトレーニングによって鍛えることができる。遅筋はエネルギーを作り出すミトコンドリアや酸素を運搬するミオグロビンを多く含んでおり、これらは鉄を多く含むため、赤く見えることで赤筋とも呼ばれている。

速筋(白筋・速筋型)

収縮速度の速い速筋は、主にグリコーゲンとブドウ糖を使って筋力を発揮し、素早く大きな力を出すことができる。短距離走やウエイトトレーニングなどの無酸素運動によって鍛えることができる。速筋は、遅筋に比べてミトコンドリアやミオグロビンが少ないため、白っぽく見えることから白筋とも呼ばれている。

中間筋(中間型)

遅筋と速筋の両方の性質をもつ中間筋は、収縮速度が速く、持久力にも優れており、ピンク色をしている。中距離種目や、サッカーや野球などの球技種目においては速筋と遅筋をバランスよく持つことが理想とされている。

遅筋、速筋の割合には個人差がある。

これらの遅筋、速筋、中間筋などの筋繊維の割合は、生まれつき個人差があり、遅筋が多い場合はマラソンや水泳などの持久力が必要な運動に向いている。速筋が多い場合は短距離走などの瞬発力が必要な運動に向いているといえる。

トレーニングによって筋繊維の割合を変えることはできないため、そのスポーツに適した筋肉を鍛え、太く強くしていくことで、筋繊維の機能を高めることができるのだ。

筋繊維の割合を知ることができる面白いサービスもある。自分が遅筋タイプなのか速筋タイプなのか知りたいという人は、検査してみるといいかもしれない。

筋肉の形状の種類

骨格筋の見た目や筋繊維の走行による形状はそれぞれ異なる。スポーツを行う上でここまでの知識は必要ないが、どのような形の筋肉があるか参考程度に楽しんでいただきたい。

紡錘状筋(ぼうすいじょうきん)

筋肉の基本形といえる紡錘状筋は、筋繊維の走行は平行で、真ん中が太く、両端が細い。

多頭筋(たとうきん)

二頭筋、三頭筋、四頭筋などの総称。筋頭が複数に分かれており、枝分かれしたようになっている。

羽状筋(うじょうきん)

鳥の羽のような形をしている羽状筋は、筋肉の中心に腱があり、筋繊維が腱に向かって走行している。大腿直筋などが代表的。

半羽状筋(はんうじょうきん)

羽を半分にしたような形をしている半羽状筋は、筋肉の片側に腱がある。外側広筋や内側広筋などが代表的。

多腹筋(たふくきん)

筋腹が腱で分かれている筋肉。シックスパックを形成する腹直筋が割れているのはこの多腹筋のためだ。

鋸筋(きょきん)

筋肉の付着が複数に分かれ、ノコギリのような形をした筋肉。前鋸筋などが代表的。

板状筋(ばんじょうきん)

板のような形をした筋肉。頭板状筋や頸板状筋などが代表的。