「座りすぎ」のライフスタイルが身体に悪い理由

ウェルネス

いまや多くの仕事は、デスク上だけで仕事ができるようになり、家に帰ってもスマホやテレビを見ながらソファに座るような「座りすぎ」なライフスタイルを送る人が多いのではないだろうか。

現代人は1日の約60%を座って過ごすと言われていおり、中でも日本人が座っている時間は世界トップクラスだというデータもある。

短時間座ることはストレス解消にもなるし、運動後の休息にもなるが、長時間同じ姿勢で座りっぱなしでいることは健康に悪影響を及ぼすと言われている。「座りすぎ」がカラダになぜ悪いのだろうか。健康へのリスクを知って日常生活を見直してみよう。

座りすぎがカラダに悪い理由

1:つらい肩こりや首こりの原因に。

座っている状態でよく目にするのが、背中が丸まって肩が落ちている状態だ。この背中が曲がった姿勢でいると、正しい姿勢を作るために伸びるべき筋肉を緊張状態にしてしまう。この筋肉の緊張や血行不良による疲労の蓄積が、つらい肩こりや首こりの原因となるのだ。

2:腰痛の原因に。

突発的に起こる腰の痛み「ぎっくり腰」は今、中年層だけでなく20代などの若年層にも多いというが、日頃の腰へのストレスが大きく影響しているかもしれない。長時間座っていると、次第に脚を組んだり、すべり座りなどの楽な姿勢をとりがちだ。こういった座り方は腰にストレスがかかり、炎症を起こしてしまうリスクが高まる。

3:むくみが生じる。

長時間座っていると、大きな筋肉で形成されているお尻や太ももが圧迫されてしまう。また、ふくらはぎは足の血液を押し上げる働き「ポンプ作用」の役割を果たしているが、これらの働きが低下することで血液や老廃物が血液に溜まり、むくみが生じてしまうのだ。

4:脳活動が低下する。

多くの人は、頭を使うために座っているのではないだろうか。皮肉なことに長時間座ることは脳を使うことの妨げになってしまう。長時間座ることで血液の循環が悪くなり、肺から血中に取り込まれる酸素の量が少なくなる。さらに猫背の状態でいる場合、呼吸をする際に肺が拡張するスペースが小さくなってしまう。これにより脳の活動が低下し、集中力や注意力が散漫になるのだ。

5:脂肪を燃焼しにくくなる。

長時間座っていると、血中の脂肪を分解する酵素が一時的に働かなくなる。そのため座っているときは立っているときより、脂肪を燃焼しにくくなるのだ。定期的に運動を行っている人ならそれほど問題はないだろうが、そうでない人にとっては生活習慣病のリスクが高まることになる。

6:メンタルにも悪影響を及ぼす。

「座りすぎ」はカラダに悪影響を及ぼすだけでなく、心にも悪影響を及ぼすようだ。(公財)明治安田厚生事業団体力医学研究所の調査によれば、1日8時間以上座っている人は、6時間未満の人と比べて、メンタルヘルスが悪い人が3倍も多いことがわかっている。

解決策

「座りすぎ」がカラダにもたらす健康リスクは様々だが、幸運なことに解決策はとてもシンプルだ。

座り方を変える。

座っている時には背中が丸まり、猫背姿勢になりがちだ。背もたれと背中の間に専用クッションや丸めたタオルなどを挟み、背筋を伸ばしやすくなるように工夫しよう。

30分に一度立ち上がる。

座っているとカラダの活動が低下するため、定期的に筋肉に刺激を与えることが大切だ。30分ごとにアラームを設定して、椅子から立ち上がろう!より強い刺激を与えたいなら簡単なエクササイズやストレッチを行ってもいいし、もちろん数分歩くだけでも十分だ。とにかく定期的に椅子から離れる癖をつけよう。

参考文献

・公益財団法人 明治安田厚生事業団

・TED-Ed 「座ることは体に良くないのか」ームラート・ダルクルンチュ