TABATA(タバタ式)トレーニングの本当の魅力とは。

トレーニング

1996年、田畑泉 教授(立命館大学スポーツ健康科学部)によって論文が発表されて以来、トップアスリートから一般のフィットネスプログラムとしても採用され、世界に広がりを見せている「TABATA トレーニング」。フィットネスにそれほど詳しくない人でも一度は耳にしたことがあるかもしれない。

世界中で取り入れられている「TABATAトレーニング」だが、論文として発表された当時は、目新しいトレーニングであったため、そこには誤解も多く生じている。今回は、TABATA トレーニングの効果を正しく得るために、TABATA トレーニングについて詳しく解説していきたい。

TABATA トレーニングとは

20秒間の高強度運動+10秒間の休憩を1セットとして、それを7~8回行うトレーニング方法。TABATA トレーニングは、1980年代に日本スピードスケートチームのヘッドコーチであった入澤孝一氏によって開発されたものだ。それを見た田畑泉教授らが研究によってその効果を証明し、1996年に論文として発表したことで、欧米を中心に注目が集まり、世界に広まったのだ。高強度インターバルトレーニング(HIIT)の1つとして捉えることができるが、インターバルトレーニングでは、高強度の運動の合間に低強度で運動する。TABATAトレーニングでは、休憩を短時間入れ、完全に運動を停止するため、特性、強度の点でも大きく異なる。


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TABATA トレーニングの特徴

有酸素運動と無酸素運動を同時に行える。

ランニングやエアロバイクなどの酸素をエネルギー源にして行う運動を「有酸素運動」、短距離走や筋力トレーニングなどの酸素を使わずに、糖質をエネルギー源にして行う運動を「無酸素運動」というが、これらは別々に行うというのが一般的であった。タバタ式トレーニングは、無酸素運動と有酸素運動のどちらの側面も持っており、無酸素性と有酸素性の能力を同時に高めることができるのだ。

持久力が高まる。

TABATA トレーニングでは、無酸素性エネルギーと有酸素エネルギーを同時にかつ最大に刺激できることがわかっている。これによって摂取できる酸素の最大量が増え、持久力を高めることができるのだ。

どんなトレーニングにも応用できる。

TABATA トレーニングは、決められた種目を順番通りに行うわけではなく、「20秒の運動+10秒の休憩×7~8セット」というメソッドそのもの。そのため、このメソッドに従って、全力で運動を行うことさえ守れば、自分の目的に応じてどんな種目にも応用できるのだ。

短時間のトレーニング

TABATA トレーニングは短時間で完了できるというのも大きな特徴。「20秒の運動+10秒の休憩」で1セット30秒ほど。これを7~8セット行えば、トレーニング時間は、およそ「4分」ということになる。これにウォーミングアップ(10分)とクールダウン(10分)の時間を含め、30分前後で完了だ。一般的なトレーニングは少なくとも「20分以上行う必要がある」とされているため、かなり短時間で高負荷のトレーニングを完了できる。実際に必要とする集中力は4分程度で済むため、集中力が続かないという人にはぴったりハマるかもしれない。

TABATAトレーニングを始める前に知っておきたいこと。

脂肪燃焼効果は証明されていない。

TABATA トレーニングの効果として、よく「脂肪燃焼効果が期待できる」という誤解が含まれているが、TABATA トレーニングは、ダイエットを狙ったものではなく、持久力の向上を狙ったトレーニングだ。脂肪を燃焼するための有酸素運動を長く続けられるようになることで間接的にダイエットに役立つが、実際に脂肪燃焼効果があるというエビデンスはないため、信頼性は低い。

ウォームアップとクールダウンは必須

これはあらゆるスポーツに共通して言えることだが、特にタバタ式トレーニングでは、およそ4分間、全力の運動を行わなければいけない。全力で行えばその効果を十分に得られる反面、カラダに相当な負荷がかかる。ウォームアップをせずにいきない全力運動を始めてしまえば、ケガの原因となり、トレーニングの意味もなくなってしまう。必ず、トレーニングを始める前に10分ほどのウォーミングアップを行おう。もちろん、激しい運動をした後のクールダウンも必須だ。

全力で行うこと。

TABATAトレーニングはおよそ4分で完了できる超効率的トレーニングではあるが、少しでも手を抜いてしまうと高い効果は期待できない。ダッシュやバイク、自分の得意なトレーニングでOK。タイマーを用意し、好きな音楽を聴きながら、激しくカラダを動かそう!

タバタ式トレーニングにおすすめの種目

・エアロバイク

TABATA トレーニングでは最もスタンダードなエアロバイク(固定自転車)。実際にTABATA トレーニングの研究対象となった種目。

・マウンテンクライマー

体幹も鍛えられる有酸素運動。両手を肩幅、脚を真っ直ぐ伸ばしてプッシュアップの姿勢をとろう。そこから左右の脚を交互にお腹の方へ近づける。腹筋で脚を引きつけるようなイメージで、テンポよく行おう!

・縄跳び

比較的誰でも簡単に取り組める縄跳び。体重を左右交互に入れ替えて心拍数を上げよう!

・バーピージャンプ

有酸素運動や筋力トレーニングとしても行われる全身運動。

参考文献

Tabata training : one of the most energetically effective high-intensitv intermittent training methods. Izumi Tabata/The journal of physiological Sciences69,559-572(2019)